裁判正常化道志会では、大高正二氏の810転び公妨事件の発生を契機として、このような不当な裁判がなぜ横行して、正す方法がないのかについて、日本の司法の制度と運用の根幹にその問題点があるのではないのかという疑いを強く深めました。この疑問を解明しようと、裁判が一段落した2014年8月から、裁判司法研究会を定期的に開催してきました。この研究会は、司法村から独立した観点で、日本の司法の問題点を研究し、改善の方向性を探求することを目的とするものです。2017年度が終了し、2018年度を迎えている現在、研究の道は半ばであり、得られている成果は、未だ不完全なものですが、日本の裁判司法の性質やその問題点に関する一応の見識を獲得することができたと考えております。
本会では、研究会をクローズされた活動として実施してきましたが、一応の研究成果が確認されたこと、研究成果を多くの人に知ってもらい、意見を賜ることにより、さらに研究を深めること、あるいは研究成果を司法の制度や運用の改善に結びつけることを求めて、開放的な開催方式を検討しておりました。2018年4月19日に開催された裁判司法研究会の例会では、これらの点を踏まえ、これまでの活動概要を要約して、ウェブサイトで公開すること、また、研究会で発表された報告書の一部を、公開することを決定しました。本研究会の最終目標は、司法村から独立した立ち位置により、総合的な司法改革案を策定し、そのビジョンに従って、裁判司法の制度およぶび運用面の抜本的な改革を実現することです。読者の皆様のご意見、ご批判と、広範な支援をよろしくお願いします。
(研究報告書)